【20AW OUTER LINE UP】
さて、いよいよ本格的に
アウターの季節となりました。
朝晩は羽織りと言われるような上着では
ちょっと物足りなくなってきたなという印象です。
各ブランドのアウターラインナップも
いよいよ大詰めとなりましたので、
簡単な説明を交えながら、カタログ的に
コート(アウター)特集をお送りします。
まずはお手頃なプライスと、
キャッチーなデザインで
他の追随を許さないVOAAOV。
VOAAOV / SOFT WOOL BEAVER LONG COAT (GRAY)
¥34,800-(+tax)
ビーバー仕上げと言われる、所謂、
コートらしい仕上げを施しており、
ウールの素材感を存分に生かした、
高級感を感じられる表情となっています。
高いデザイン性も相まって、着た人の誰もが
そのクオリティバランスに驚くことでしょう。
立体的なアームのパターンと溜まり感が
見るものの心を惹きつけます。
こちらはラスト一点となります。
次は発表の場をパリに移し、
ますます勢いに乗るJieDaより。
JieDa / TRENCH OVER COAT (BEIGE)
¥89,000-(+tax)
近年のコレクションでは名だたるブランドとの
名コラボを発表し、業界内を驚かせており、
ジャンルの壁を超えるように枝葉を伸ばしています。
デザイナー藤田氏の飾らない人柄も魅力で、
自身も多大な影響を受けたであろう
ストリートカルチャーを感じるアイテムは多いが、
オーセンティックなアイテムを独特のディテールで
ストリートに落とし込むようなアプローチが得意。
バックヨークなど、トレンチコートの
ディテールは生かしつつ、
裾や袖口を二枚仕立てにし、断ち切り感を表現。
ストリートを駆けるスケーターの少年が、
父親のトレンチコートを引っ張り出して、
ちょっとオーバーサイズなんだけど、
なんとなく様になってしまっている、、、
そのようなストーリー性を感じます。
もちろん頭はキャップで外して合わせたいですね。
気分はもうパリの街をプッシュで風を切るイメージ。
こちらもラスト一点となりました。
さて、次はASEEDONCLOUDより、
持ち味とも言える温かみを感じる
カラーリングが特徴的なコート。
ASEEDONCLOUD / KOBOLD SHIRT (NATURAL)
¥46,000-(+tax)
まず初めにご説明させていただきたいのは、
ASEEDONCLOUDのコレクションを
形成するまでのプロセスについて。
風変わりなテーマを発表するアシードンクラウド、
それは毎季服と共に一つの物語を生み出すから。
WORK PERMIT(コレクション)毎に物語を作り、
その登場人物たちならどんな服を着るだろう?
という思考で製作をしているのです。
世界広しといえど、
それは玉井健太郎にしかできない
クリエーションと言えるでしょう。
こちらは名前こそシャツを冠されていますが、
写真の裾のあたりを見てもらえばわかる通り、
その実は、しっかり中綿が入っており、
十分にコートとしての着用が可能なサイズ感。
秋口から冬場まで、アウターからインナーへ
幅広い期間着ていただける優秀なアウターです。
女性からも支持されるアシードンらしい、
ライトなカラー使いも特筆すべき点でしょう。
こちらもラスト一点となりました。
次は今季より新たにラインナップされ、
iii3ユーザーの視線を独占したであろうNANUA。
NANUA / NATURAL BUNDLE DYE COAT (YANG)
¥40,000-(+tax)
デビューから数シーズンとは思えない
完成度と世界観。
現地の優れた技術を後世に伝える為、
また、現地の雇用を生み出し、その場凌ぎでない
継続的なファッションのアップサイクルを考え、
タイ北部を拠点に置く先見性。
大量生産大量消費の時代に一石を投じるように、
手仕事を大切にしながら作られた服たちは
買い手の思考になんらかの変化を与えるでしょう。
注目すべきは細かなディテール。
恐らく現地の工場では余り見られない技術でしょう。
タイに腰を据え、綿密な技術指導などが
あっての賜物なのではないでしょうか。
また、ノイルシルクを100%使用、
そして染めにはバンドルダイ(化学染料不使用)という
徹底した自然派思考が感じ取ることができます。
こういった小さな畝りがいずれ、
大きな潮流となり、ファッションを
世の中を変えるのではないかと、
感ぜずにはいられません。
次は、モードへの回帰を感じる今、
更に注目度が高まるSulvam。
Sulvam / Gabardine over coat (BLACK)
¥98,000-(+tax)
エッジの効いたデザインと、繊細な生地使いなど、
絶妙なバランスで組み上がるサルバムの服は、
まさに即興演奏そのもの。
サルバムの服から感じるデコラティブは、
"着飾る"という、もっとも源流的で、
ファッション本来の目的を思い出させてくれます。
少し乱暴な言葉でいえば、格好つけること。
しかしそこには清楚な服にはないパワーが、
オーセンティックにはない、
アバンギャルドが潜在しています。
このようにステッチ一本を取って、
デザイナーがどういう気持ちで、
どういう意図を持ってミシンを走らせたのか。
そういった一挙手一投足に、
思いを巡らす服が他にあっただろうか。
さて、いよいよ大詰めです。
間違いなく今後の日本のファッションを
牽引していくブランドの一つであろう
MAISON MIHARA YASUHIRO。
Maison MIHARA YASUHIRO /
SHRANK REVERSIBLE LIGHT WOOL COAT
¥96,000-(+tax)
例えばこのコートには、
クリーニングタグをモチーフとした意匠があったり、
裏返して着ることで全く別物のコートになったり、
ハイブリッドな要素が所狭しと表現されています。
その一つ一つはミハラヤスヒロを、
代表する技法であったりするわけですが、
凄さを感じるのはそれが要素の掛け算であること。
様々な要素が乗っていれば当然、
それぞれ主張してデザインが氾濫するはず。
ですが、MIHARA YASUHIROの服にはそれがなく、
むしろ持ち味として、独自の世界観を形成します。
それはおそらくミハラヤスヒロ氏の
服への愛のようなものだと感じていて、
今後益々精力的に活動する氏の動向に注目です。
最後は我々も思い入れのあるブランド、
FUMITO GANRYUです。
FUMITO GANRYU / LAPELLED MODS COAT (KHAKI)
¥79,000-(+tax)
iii3のラインナップにFUMITO GANRYUが加わって、
初めての秋冬を迎えます。
私たちはまたもう一度、
丸龍文人が作る服を販売したいと思い、
ずっとこの時を待っていました。
その期待に答えてくれるようなコレクション。
困難なこの時代にパワーを感じる服、
前に進む意欲を感じる服はどれだけあるのか、
そんなことを思いながら、今季を迎えました。
時に懐かしく、時に斬新で。
クリーンでテクニカルで、唯一無二の世界観。
着ればわかるのがデザイナーズ。
店頭に丸龍文人の服がなかった
3年間を埋めるには十分です。
当時には見られないディテールや、
新たに芽生えたであろう概念。
モッズコートにラペルを加えたコートは、
ハイブリッドで上手く無骨さを薄めた技ありの一枚。
正にこのバランス感がFUMITO GANRYUでしょう。
エアリーなサイズ感の為、
中に厚手のインナーを仕込むことも十分可能。
秋〜冬、そして春まで幅広い期間着て頂けます。
こちらもラスト一点となります。
このように語れる沢山のアウターが出揃った20AW。
いよいよ入荷も佳境です。
ぜひ店頭にて、体感して今季の一枚を探して下さい。